レンズの仕組み説明の図を理解したい

概要

レンズの仕組み(カメラの仕組み)をする上で頻繁に使用される図について紹介するページです.主に見られる図は、ある点に注目しているのかある焦点面に注目しているかの二つがあります.
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この章を学ぶ前に必要な知識
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条件
  • レンズとは像とはわかっている
効果
  • レンズの説明に出てくる二つの図を理解できる
ポイント
  • 光を描き足せば、一つはある点から出た光に注目、もう一つは被写体全体に注目していることがわかる

解 説

レンズの説明をしているときにしれっと二種類の図が登場します. ・ある点から注目したときに光の流れを説明した図 ・ある焦点面に物体をおいたときに光の流れを説明した図 ちゃんと把握していないと二つの図の違いを理解できないので、ここにまとめておきます.ここではピンホールのことは考えません。レンズのみについて説明します.
レンズの仕組み説明の図を理解したい

1.ある点に注目したときの光の流れ

一つ目の図は以下です. 被写体(ボケずに写したいもの)とカメラのセンサをボケないところに置いています. これはある点から色々な方向に出ている光のうちレンズを通ったもののみについての代表の光を書いています. 物体のあるところから出た複数の光がどこにまた集められるのかを書くために書かれています. カメラのセンサはこの光の集まったところにおくことで被写体をボカさずに撮ることができます.
一つ目の図: ある点に注目したときの光の流れ
ある点に注目したときの光の流れ. ろうそくと書かれているとややこしいので、一つの点だけにしました. どんなものもある点で光をいろいろな方向に反射しています.レンズはその薄まってしまっている光をまた集めているに過ぎません.
この図を描くのは難しくありません.レンズを通る光の特性を使うと容易に描くことができます. レンズを通る光の特性 ・平行光はレンズの焦点を通る ・レンズの中心を通る光は曲がらない 上記に従って描くだけです.もし平行光を描くときレンズの長さが足りなくても仮にあった状態で描けばどこに像ができるかわかります.
図の書き方
いつもこの図を見るときは、常に像が合ったものだと思います.ろうそくを左側においたら右側にろうそくのボケてない絵が書かれています. ではこのときに結像している点からはずれているところにカメラのセンサ(紙でもいい)を置いたらどうなるのかを見ておきましょう. 下の図のように光がレンズを通して集まったところの前後にセンサをおくと、点がぼやけて写ってしまいます.そのため2番目しか適切にボケずに撮れません. よく勘違いがありますが、レンズの左側にあるどこの点も右側のどこかに必ず結像します.常に1/f=1/a+1/bに従って、レンズの左側aの距離のところにあるものはレンズの右側bの距離のところに像ができます. たまたまここで注目している赤い点は絵の位置にあるだけで、どこに置いても同様にどこかに光が集まります.そしてその光が集まったところにカメラのセンサをおけばいいのです.
一つ目の図の補足
ついでに色々なところにカメラのセンサを置いた場合にどのように映るかも図として紹介します. 左のように点の光が集まったところより手前か後ろにおいた場合、光がボケてしまいます. (通常ある程度光がボケてしまうことは許容します.それを許容したときにカメラのセンサがどこにあればよいか示す値を被写界深度と言います.被写界深度の値が大きいと深いと言います.実際はわずかにボケてても、写真の上ではあまりボケない状態です.)

2.被写体を置いたときの全体の光の流れ

さて次の二つ目は、適当な位置に被写体を置いて、これまたその被写体がボケないところににカメラのセンサがあるときの絵です. このときの図は、その距離にある点から本当はたくさんの光が出ているが、レンズの中心を通る一筋の光のみを書いて反対側に結像することを説明しています. 本当はたくさんの光が出ているのに代表しか書かないので、 像の位置がどう決まっているのかわかりにくくなっています.
あるところに被写体を置いたときの光の流れ
赤から青色に変わっている棒を被写体としたときにレンズを通して作られる像を説明する図. この像がボケずに取られるには一つ目の図で説明したように適切な位置にカメラのセンサをおく必要があります. この図では代表的な光のみが書かれていますが、実際は一つ目の図のように各一点一点から光が出て集まることで像を作っています.
そのため、もしちゃんと書くのであれば、以下のようにたくさんの光がでていることになります.
もっとちゃんと光を書いた場合.
実際の光をもう少し書き足した様子. 本当は無数の光だが、代表的なもののみ書き込んだ
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