ベクトルのなす角度

概要

二つのベクトルがあるときにそれらの間の角度を求める方法についてまとめます.これは平面ベクトルでも空間ベクトルでも行うことは一緒です.
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この章を学ぶ前に必要な知識
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条件
  • 二つの次元の等しいベクトル
効果
  • 二つのベクトルの間のなす角度を求める
ポイント
  • ベクトルの内積においてcosθが現れることを利用してθを求めます
  • 二つのベクトルの値がわかっていれば、内積の値も各ベクトルの大きさもわかるためcosθが求まる

解 説

ベクトルは方向を示していますが、それらの方向の間にはどれくらいの角度があるのかを求めたいことがあります. どうやってベクトルとベクトルの間の角度を求めるか. ここで内積の式を思い出してみます.
ベクトルのなす角度とは
$$\vec{a} \cdot \vec{b} = |\vec{a}||\vec{b}|cos\theta $$
ベクトルaとベクトルbの内積 θはベクトルの間のなす角度.
内積の式は上のようにかけるのでした. このθは二つのベクトルの間のなしている角度を示しています.ちょうど今欲しかった値です. つまり、 θを求めたい ↓ cosθがわかれば、θはわかる ↓ 内積の公式から二つのベクトルの内積の値とベクトルの大きさがわかれば、 cosθが求まる といったようなことを導くことができます.
ベクトルの内積からなす角度を求める
それでは実際に平面ベクトルでどのような計算をしてベクトルのなす角を求められるかを追ってみましょう. \(\vec{a}=(2,0)\),\(\vec{b}=(1,\sqrt{3})\)の場合を考えます. まずそれぞれのベクトルの大きさは、 $$|\vec{a}| = \sqrt{2^2 + 0^2} = 2$$ $$|\vec{b}| = \sqrt{1^2 + (\sqrt{3} )^2} = 2$$ また、内積は上の公式ではなく、各要素から以下のようにも求められます. $$\vec{a}\cdot\vec{b} = (2, 0 )\cdot (1, \sqrt{3}) = 2 \times 1 + 0 \times \sqrt{3} = 2$$ これであとは\(cos\theta\)を求めれば\(\theta\)が求まります. $$cos\theta = \frac{\vec{a}\cdot\vec{b} }{|\vec{a}||\vec{b}|} = \frac{2}{2\times 2} = \frac{1}{2}$$ となります. \(cos\theta\)がわかったのでこの場合\(\theta = 60^{\circ }\)とわかります.
平面ベクトルでの内積の例
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