ゼロ長ばね

概要

ゼロ長バネ(ゼロ長スプリング、零長スプリング 、Zero-length spring )は、通常のばねがばねの伸びに応じて弾性力が決まるのに対して、ゼロ長ばねは長さに弾性力が比例するばね.非常に扱いやすい特性のため、このゼロ長バネを利用した例は多く,コイルばねの形状が多い.
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この章を学ぶ前に必要な知識
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効果
  • モーメントの釣り合い計算において角度によらない一定の力を出力
  • 長期的な周期も計測できる地震計においても採用されている
  • ばねの長さが仮に0だったら外力が0となるバネ特性
  • バネの"長さ"に弾性力が比例
  • わずかな隙間でも閉めるドアクローザーとして使用される
  • 現在でも使われるラコステ重力計に採用されている
ポイント
  • コイルバネ形状が多い

解 説

ゼロ長バネ(ゼロ長スプリング、零長スプリング 、Zero-length spring )は、通常のばねがばねの伸びに応じて弾性力が決まるのに対して、ゼロ長ばねは長さに弾性力が比例するばね.そのため仮にバネの長さが0になったときに弾性力も0になるような特性を示す(実際にはばね自体の太さ、大きさによってバネの長さは0にできない) 非常に扱いやすい特性のため、このゼロ長バネを利用した例は多く,コイルばねの形状が多い. アプリケーション ・鉛直方向地震計 ・ラコステ重力計 ・角度によらず重力との釣り合いを維持 ・ドアクローザー
ゼロ長バネとは
ゼロ長ばねの概念図 左側は鉛直方向地震計の概略モデル. Beamの角度によらずに常に鉛直方向とばねの弾性力がつりあう. 右側はバネの長さと弾性力の比例しているグラフ. 途中で最小のバネの長さに当たるため原点に実際にあたることはない.
ゼロ長バネの巻き方の概略についてまとめる. 前提として、取り付け金具などの螺旋になっていないばねじゃない部分が現実ではあるため、正確に作るにはそれを除去する負の自然長(negative-length)を持つバネを用意する必要がある. ・自動送りが可能な旋盤にばねを巻きつけた棒を固定してあらかじめ巻かれているばねを別のばねの周期を変えるような巻き取りを行う. ・巻いてあるばねを反転させる.ばねの両端を把持したときに右端にきている部分をバネ自身を交差させながら左端に持って来る.全行程を終えると右端が左端に左端が右端にその間も全て反転するような形になる. 等がある
ゼロ長ばねの巻き方
参考にしたWebページをリンクしておく.
巻き方概念図. 巻き方1は "How to make the Zero-length-spring "より引用 巻き方2は上記のリンクより引用
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