- @ThothChildren
- 2019.2.7
- PV 272
人間にゲーム状態を記録してもらいたい
ー 概要 ー
ドラゴンクエストシリーズの初期のゲームにおける「ふっかつのじゅもん」は外部記憶装置ではなく人間にデータを保持してもらうことでゲーム状態の記録を実現しています.システムが提示する「じゅもん」なるゲーム状態を表す文字列をユーザに提示し保持してもらいます.この文字列データの中身がわからないことでユーザが改ざんを防ぐとともに、チェックサムを導入することでまぐれによる成功を防ぐ.
この章を学ぶ前に必要な知識
条件
- 文字列の内部構造がユーザにわからないこと
- チェックサムの機構がユーザにわからないこと
効果
- ユーザはゲーム状態を示す文字列を使っていつでもその状態を呼び出せる
- ユーザが知らない状態を勝手に文字列にすることができない
- 不正なゲーム状態を入力すればエラーとなる
ポイント
- ゲーム状態の他にチェックサムも含むことで不正がないかを確認
- ユーザの識別ができないため、他人がプレイすることは可能
解 説
ここでは、「人間にゲーム状態を記録してもらう」(主にドラクエ)方法についてまとめています.
ポイントはゲーム状態をユーザが勝手に設定できることはない(ずるができない)が、いつでもその状態をユーザが引き出せる点です.この方法の場合はユーザを識別できないため、他の人の呪文でゲームをするという不正は許されてしまいます.
ドラゴンクエストシリーズの初期のゲームにおける「ふっかつのじゅもん」は外部記憶装置ではなく人間にデータを保持してもらうことでゲーム状態の記録を実現しています.システムが提示する「じゅもん」なるゲーム状態を表す文字列をユーザに提示し保持してもらいます.この文字列データの中身がわからないことでユーザが改ざんを防ぐとともに、チェックサムを導入することでまぐれによる成功を防ぐ.(しかし適切に調べればデータの中身がどのようになっているかわかります)
暗号化の手順はあらかじめた構造体に入るようにデータを詰め込み、
チェックビットやチェックサムを計算したのちにデータを完成させ、
それを先頭から対応するひらがなに置換することで実現します.
復号は上記の手順の逆になります.
上記のため、仮に文字列のbitの構成や生成方法がわかった場合には不正が可能になってしまい、任意のゲーム状態を作り出せるようになってしまいます. | 人間にゲーム状態を記録してもらいたい |
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